【AI活用実践ガイド①】AIと一緒にマーケティング戦略を磨こう!

AI

こんにちは!下町AI探求者、ガジュマロです。

日々の業務でマーケティングに奮闘されている皆さん、本当にお疲れ様です! AIという新しい風が吹き荒れる昨今、「これまでのやり方でいいのかな?」「AIをどう活かせば、もっとお客様に喜んでもらえるんだろう?」と、期待と不安が入り混じった気持ちをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、そんな皆さんと一緒に、

  • マーケティングの「ど真ん中」にある大切な基本(改めておさらい!)
  • 小さな会社でもできる!マーケティング実践7ステップ
  • シリーズ記事【プロンプト講座】を活かしてAIと戦略を練るプロンプト術

という3つのパートで、AIを真の戦略パートナーとして活用するためのヒントを探っていきます。

AIを強力なサポーターとして、「あなた」とマーケティングの主役である「お客様」の軸をブラさずに、AI時代のマーケティングを考えていきましょう!

マーケティングのおさらい!~AI時代だからこそ、基本に立ち返る~

マーケティングについては皆さん、日々様々な形で取り組んでいらっしゃることと思います。
新しいツールや手法が次々と登場するため、どうしてもそれに付いていくことに気を取られたり、「これさえやっておけば、万事OK」といったテクニックに偏った対応をせざるを得ないこともあると思います。
しかし、AIという強力な道具を手にした今だからこそ、改めてその「ど真ん中」にある本質的なポイントを、一緒におさらいしておきましょう。

全ての原点:「誰に」「何を」「どのように」

これはもう、耳タコの基本ですよね。でも、ビジネスが人の困りごとの解決である以上、どんなに時代が変わっても、この3つの問いに真摯に向き合うことが、マーケティング活動の根幹であることは揺るぎません。

「誰に」お客様は誰か?、「何を」どんな価値を提供できるか?、「どのように」どうすれば効果的に届けられるか? この3つの解像度を高めることが、AI時代の鍵です。

改めて、お客様の「本当の気持ち」に寄り添えていますか?

マーケティングの主役はお客様。お客様が日々何に悩み(ニーズ・ペイン)、何を心の底から求めているのか(ウォンツ・ゲイン)を深く具体的に理解することが、全ての施策の成否を分けます。AIは「お客様理解」を深める手助けをしてくれますが、最終的に「お客様の本当の気持ち」を汲み取り、共感するのは、私たち人間の役割です。

あなたの商品・サービスの「真の価値(ベネフィット)」、伝えられていますか?

お客様は商品やサービスの「機能」ではなく、それを通じて得られる「嬉しい未来」や「問題解決」(ベネフィット)に価値を感じます。例えば、高性能なドリルを買い求めるお客様のウォンツは、「手軽に美しい穴を開けられる体験」かもしれません。この視点が心を掴むメッセージを生みます。AIにキャッチコピー案を出してもらう際も、この「ベネフィット」を明確に伝えることがAIの能力を引き出すコツです。

AIという新しい道具も、これらのマーケティングの原理原則を変えるわけではありません。むしろ、基本に立ち返り、その精度と深さを追求するためにAIをどう活用するかが不可欠です。

小さな会社でもできる!マーケティング実践7ステップ

「おさらいは大丈夫。しかし、具体的に何をすればいいのかはわからない。」
そうです。理論はわかっても、それがどうAIと結びつくのか?
が難しいポイントだと思います。

そこで ここからは、個人事業主や小さな会社でもできる、具体的なマーケティングの実践ステップを7つに分けてご紹介します。

  1. 自分自身の出来ること、出来ないことを知る(強み・弱み分析)
  2. お客様を深堀りする(ターゲット設定)
  3. ライバルを知る(競合調査)
  4. どう伝えたら刺さるか、を考える(メッセージ作成)
  5. どういう方法で伝えるか、を考える(チャネル選択)
  6. どうしたら目標達成か、を設定する(KPIの設定)
  7. 実行し、効果測定と改善を行う(PDCAサイクルを回す)

これらの各ステップでAIがどんなお手伝いをしてくれるか、その具体的な「お願いの仕方」は、次の章で詳しく見ていきましょう!

「7つの心得」を活かしてAIと戦略を練るプロンプト術

さて、AIに賢くお手伝いしてもらうための「お願いの仕方」、つまりプロンプトですが、以前公開したブログのシリーズ記事【プロンプト講座】では、AIとの対話をより豊かに、そして効果的にするための大切な「7つの心得」をお伝えしましたね。

心得1:AIは「賢い新人アシスタント」と心得るべし!
心得2:対話の「目的」と「ゴール」を明確に持つべし!
心得3:AIに「役割」と「立場」をしっかり与えるべし!
心得4:「具体的」かつ「十分な情報(コンテキスト)」を提供するべし!
心得5:「質問力」を磨き、AIの思考を深掘りすべし!
心得6:AIの答えを「鵜呑みにしない」!最後は人間が判断すべし!
心得7:試行錯誤を楽しみ、粘り強く「育てていく」べし!

今回は、これらの「7つの心得」をマーケティングの場面でどう活かし、AIの能力を最大限に引き出すプロンプトを組み立てるか、実践例を交えてご紹介します。

例1:お客様の「隠れたニーズ」と「行動仮説」を深く掘り下げるプロンプト(ターゲット設定の深化)

〇 心得の活用ポイント

  • 心得2:対話の「目的」と「ゴール」を明確に持つべし!
  • 心得3:AIに「役割」と「立場」をしっかり与えるべし!
  • 心得4:「具体的」かつ「十分な情報(コンテキスト)」を提供するべし!
  • 心得5:「質問力」を磨き、AIの思考を深掘りすべし!

〇 プロンプト

・ 役割

あなたは【経験豊富な消費者行動アナリスト】であり、同時に【共感力の高いインタビュアー】です。(←心得3)

・ 背景情報 (←心得4)

当社は、40代後半から50代の男女で、「最近、健康診断の結果が気になり始めたけれど、若い頃のようにハードな運動はしたくないし、なかなか長続きしない」と感じている層をターゲットに、オンラインでパーソナライズされた「ゆるやかな運動習慣化サポートプログラム(食事アドバイス付き)」を提供準備中です。

・ 目的

このターゲット顧客のインサイトを深く理解し、提供価値の解像度を上げたい。(←心得2)

・ 指示 (←心得5:段階的な質問で深掘り)

上記のターゲット顧客が抱えるであろう、以下の点について、具体的な仮説をそれぞれ5つずつ、ステップバイステップで考察し、提示してください。

  • ステップ1:
    • 彼らが健康に関して抱える「言葉にできていない、隠れた悩みや不安(潜在ニーズ)」
  • ステップ2:
    • それらの悩みを解決するために、彼らが「過去に試したかもしれないが、挫折したであろう行動」とその理由
  • ステップ3:
    • 彼らが新しい健康習慣を始める上で「心理的な障壁となっていること」
  • ステップ4:
    • 彼らが健康に関する情報を「日常的にどのようなチャネル(雑誌、ウェブサイト、SNS、口コミ、専門家など)から、どのような気持ちで得ているか」
  • ステップ5:
    • 上記の考察を踏まえ、当社の「ゆるやかな運動習慣化サポートプログラム」が彼らにとって「これなら続けられそう!」と感じてもらえるための「最も重要な訴求ポイント」は何か、その理由と共に3つ提案してください。

・ 制約条件

 一般的な健康情報ではなく、この特定のターゲット層の心理や生活習慣に根ざした、具体的な内容にしてください。
 回答は、各ステップごとに明確に分けて記述してください。

【このプロンプトの狙い】

プロンプト講座でお伝えしたように、明確な目的(心得2)を持ち、AIに役割(心得3)と詳細な背景情報(心得4)を与えることで、AIは「賢い新人(心得1)」から専門的なパートナーへと近づきます。そして段階的な質問(心得5)で思考のステップを踏ませ、深掘りされた洞察を引き出すことを目指しています。

例2:競合分析から「自社の勝機」を見つけ出す戦略的プロンプト(競合調査と戦略立案)

〇 心得の活用ポイント

  • 心得2:対話の「目的」と「ゴール」を明確に持つべし!
  • 心得3:AIに「役割」と「立場」をしっかり与えるべし!
  • 心得4:「具体的」かつ「十分な情報(コンテキスト)」を提供するべし!
  • 心得6:AIの答えを「鵜呑みにしない」!最後は人間が判断すべし!

〇 プロンプト

・ 役割

あなたは【鋭い分析眼を持つマーケティング戦略コンサルタント】です。(←心得3)

・ 背景情報 (←心得4)

当社は、都心部で個人経営のカフェ(店名:カフェ・ガジュマロ)を運営しています。

【当社の強み】自家焙煎の高品質なスペシャルティコーヒー、店主が厳選したこだわりの書籍を自由に読める静かで落ち着いた空間、常連客との温かいコミュニケーション。

【当社の課題】新規顧客の獲得、若い層へのアピール不足。

・ 目的

競合との差別化戦略を明確にし、新規顧客獲得に繋がる具体的なアクションプランのヒントを得たい。(←心得2)

近隣の主な競合は以下の通りです。

  • 競合A:大手チェーンのカフェ「ステラコーヒー」(特徴:手頃な価格、豊富な席数、Wi-Fi完備、駅近)
  • 競合B:最近オープンしたお洒落なカフェ「ミドリノハ」(特徴:SNS映えする内装とデザートメニュー、20代女性に人気、やや高価格帯)

・ 指示

以下の分析と提案を、論理的かつ具体的に行ってください。

  1. 競合分析:
    • カフェAとカフェBの主なターゲット顧客層、提供している主要な価値(顧客にとってのメリット)、マーケティング上の強みと弱みを、それぞれ具体的に分析してください。
    • 可能であれば、それぞれのウェブサイトやSNSでの顧客レビューの傾向なども加味して考察してください。(例:カフェAのレビューでは「手軽さ」が評価されているが「騒がしい」という不満も散見される、など)
  2. 自社の機会発見(SWOT分析の視点を取り入れて):
    • 上記の競合分析と当社の強み・課題を踏まえ、「カフェ・ガジュマロ」がこれらの競合と差別化し、独自のポジションを確立するための「機会(勝機)」はどこにあると考えられますか
    • 特に、競合が見落としている可能性のある顧客ニーズや、まだ満たされていない市場の隙間があれば具体的に指摘してください。
  3. 具体的な戦略提案:
    • 発見した「機会」を最大限に活かすための、具体的なマーケティング戦略のアイデアを3つ提案してください。
    • 各アイデアには、「ターゲット顧客」「具体的なアクション」「期待される効果」「考えられるリスクや注意点」を含めてください。

・ 出力形式

各項目(競合分析、自社の機会発見、具体的な戦略提案)ごとに、見出しを立ててまとめてください。戦略提案は、それぞれの要素が明確に分かるように記述してください。

・ 注意点

一般的なカフェの戦略ではなく、当社の「強み(自家焙煎コーヒー、書籍、落ち着いた空間、コミュニケーション)」を最大限に活かせるような、独自の視点からの提案を期待します。

【このプロンプトの狙い】

高度な分析や戦略提案をAIに求める際、目的(心得2)、役割(心得3)、詳細なコンテキスト(心得4)は不可欠です。SWOT分析の視点など、特定の思考フレームワークを促しつつ、AIの提案を鵜呑みにせず(心得6)、人間の判断でブラッシュアップすることが重要です。

例3:多角的な視点から「刺さる」キャッチコピーを複数生み出すプロンプト(メッセージ作成の多様化)

〇 心得の活用ポイント

  • 心得1:AIは「賢い新人アシスタント」と心得るべし!
  • 心得3:AIに「役割」と「立場」をしっかり与えるべし!
  • 心得4:「具体的」かつ「十分な情報(コンテキスト)」を提供するべし!
  • 心得5:「質問力」を磨き、AIの思考を深掘りすべし!
  • 心得7:試行錯誤を楽しみ、粘り強く「育てていく」べし!

〇 プロンプト

あなたは【言葉の魔術師であり、多様な顧客心理を読み解くプロのコピーライター】です。(←心得3)

・ 商品情報 (←心得4)

商品名:サステナブル素材(蜜蝋、オーガニックコットン)で作った、繰り返し使えるエコな食品保存ラップ「くるっとエコラップ」

  • 主な特徴:
    • 環境に優しい(プラスチックフリー、ゴミ削減)
    • 経済的(洗って何度も使える)
    • 食品の鮮度を保ちやすい(通気性と保湿性のバランス)
    • デザインがおしゃれ(数種類の柄があり、キッチンが華やぐ)
    • 価格帯:1セット(3サイズ入り)2,500円

・ 指示

この「くるっとエコラップ」の魅力が伝わるキャッチコピーを、以下の異なるターゲット顧客セグメントと、それぞれに響くであろう訴求ポイントの組み合わせで、各3案ずつ提案してください。(←心得5:多角的な問いかけ)

  1. ターゲットA:
    • 環境問題への意識が高く、サステナブルな生活を心掛けている20代~30代の単身女性
      • 訴求ポイント(例):地球への貢献、おしゃれなエコ活動、罪悪感のないライフスタイル
  2. ターゲットB:
    • 子どもの健康と食育に関心が高く、できるだけ添加物を避けたいと考えている30代~40代の母親
      • 訴求ポイント(例):大切な家族のための安全な選択、食品ロスの削減、手作りの温かさを守る
  3. ターゲットC:
    • ミニマルな生活を目指し、質の良いものを長く使いたいと考えている40代~50代の男女
      • 訴求ポイント(例):長く使える経済性、シンプルな美しさ、ゴミを増やさない暮らし

トーン&マナー

全体的に、ポジティブで、使う人の生活が少し豊かになるような、共感を呼ぶ温かいトーンでお願いします。ただし、ターゲットCについては、少し落ち着いた、質の高さを感じさせる表現も加えてください。

出力形式

各ターゲットセグメントごとに、キャッチコピー3案を箇条書きで提示してください。
各キャッチコピーには、それが響く理由や背景にある顧客心理について、簡単な解説を添えてください。

【このプロンプトの狙い】

AIは「賢い新人(心得1)」なので、具体的指示で力を発揮します。役割(心得3)と詳細な商品情報(心得4)に加え、複数のターゲットと訴求ポイント(心得5)で多角的なアイデアを引き出します。完璧なコピーを一度で求めず、試行錯誤(心得7)でAIと共に最適な言葉を探すことが、良い結果に繋がります。

AIとの対話を重ね、戦略を磨き上げる

これらのプロンプト例は出発点です。【プロンプト講座】の心得7「試行錯誤を楽しむ」や心得6「鵜呑みにしない」を忘れず、心得5「質問力を磨く」を実践し、対話を重ねていきましょう。「その根拠は?」「他の選択肢は?」「もし状況が〇〇なら?」といった深掘りで、AIは価値ある「気づき」や「戦略の種」を提供してくれます。

結論:AIはマーケティングの頼れる相棒!AIと一緒にお客様の笑顔を作り出そう

今回は、マーケティングの基本のおさらいから、具体的な実践ステップ、そして「プロンプト講座」の「7つの心得」を活かしたAIとの高度な対話術まで見てきました。

AIという強力な相棒を得て、私たち個人事業主や中小企業でも、高度な分析や多彩なアイデア創出が可能になりつつあります。本当にエキサイティングですよね!

まずは小さなことからで構いません。AIという新しい相棒と一緒に、お客様をもっと笑顔にするためのマーケティングの冒険を、今日から始めてみませんか? きっと、新しい発見と楽しさが見つかるはずです。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

皆さんのマーケティング活動が、AIと共に、さらに輝きを増すことを心から願っています。

それでは、また次回のブログでお会いしましょう。

下町のAI探究者、ガジュマロでした。

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